カテゴリー別アーカイブ: 遠隔読影

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デルから4Kモニタが発売予定

すでにDellは11月28日にIGZOパネルの32インチ4KモニタディスプレイUP3214Qを発売しています。

追加して24インチモデルとなるUP2414Qを12月16日に、さらに販売価格が1000ドル(約10万円)を切ると予想される28inchのモデルも投入するそうです。

UP2414Qは価格は約14万円だそうです。

このパネルを使った他社のモデルも続々登場してくると思われます。

遠隔画像診断に関係するのは、マンモグラフィーの読影の際でしょうか。ご存知のようにマンモの読影には高解像度が必要とされており、5Mのモニターが必要とされてきました。

4Kモニターは8Mモニターとなりますが横で2面表示すると、4Mになっちゃいますし、縦に二面表示する感じでしょうか、上下がやたら長くなりますが、ワイドモニターなのでスクエアの5Mと同じ感じになるんじゃないでしょうか。

来年のITEMとかで、どこか展示するところも出てきますかね。

5Mのモニターは100万円くらいしますし、4Kモニターで代用できるようになればだいぶお安くなりそうですね。グラボも普及品で良くなりそうですしね。

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遠隔画像診断した疾患;硬化性腸骨骨炎(Osteitis condensans ilii)

  • 単純X-pにおいて腸骨に局所的な効果像を見ることがある。通常、仙腸関節に隣接して下方のおよび中間部分を含む。
  • Barsony and Polgar が 1928に報告している。”sclerosing bone disease, easily demonstrable by x-ray and confined to the os ilii“
  • 硬化性腸骨炎は、男性より女性で見つかる良好な状態である。
  • 基本的に放射線学的診断である。
  • 原因として最も有力な仮説は、①恥骨結合の不安定性による仙腸関節のストレス。②妊娠によって脈管質を増加させた。
  • 臨床的所見は通常穏やかである。
  • 腰または殿部痛を呈している患者のイメージングの際発見される。
  • 炎症性の関節所見が通常、存在しないにもかかわらず、朝のこわばり、運動制限と多発性関節痛が起こる可能性もある。

画像所見

  • 関節裂隙は保たれている
  • Erosions はない。
  • 骨硬化像はX-pでは三角形状
  • Osteophyteの形成はない。

鑑別診断

  • 血清陰性脊椎関節症
  • 硬化性腸骨骨炎
  • 腎性骨ジストロフィー
  • 原発性上皮小体機能亢進
  • パジェット病
  • 骨転移
  • リンパ腫
  • 変形性関節症
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遠隔画像診断した疾患;膀胱破裂(rupture of urinary bladder)

外傷性膀胱破裂

-膀胱挫傷(膀胱壁のみにとどまった場合)

-膀胱破裂(全層に断裂が生じた場合)

  1. 腹膜内膀胱破裂:穿孔して腹腔内と交通した場合(膀胱頂部~後壁部分)。最も脆弱で、外力の影響を受けやすい膀胱頂部の破裂が最も多い。原因として腹腔内手術による医原性のものと尿で膀胱が膨張しているときに下腹部の外傷由来のものが考えられる。
  2. 腹膜外膀胱破裂:膀胱周囲で、腹腔外と交通した場合(膀胱側壁、前壁、三角部)。骨盤骨折と合併することが多い(75~80%) 。損傷部位は骨折部の近く膀胱頸部に多い。
  3. 腹膜内外膀胱破裂:①と②が合併した場合

自然膀胱破裂

  • 外力と思えない軽微な外力でも起こる。
  • 一般的に腹膜内破裂となる。
  • 発生率 1:126000
  • 死亡率 47% :due to chemical peritonitis and a bacterial peritonitis
  • 79%の症例が男性.
  • 膀胱の疾患(膀胱癌など)や膀胱壁が脆弱な高齢者に神経因性膀胱や前立腺肥大症の合併例または、多量の飲酒でも起こりうる。

血性尿素窒素、血清クレアチニン高値

  • 腹腔内膀胱破裂のため尿が腹腔内に貯留し、腹膜に分布する毛細血管を介して拡散・濾過・透析液ー血管内浸透圧較差にて尿毒素(Cre,K)が血管内に再吸収されている(逆腹膜透析) 。

BASAVARAJ, K.K. .J.R.Coll.Surg.Edinb., 46, October 2001, 316-317

A diagnosis of spontaneous perforation of the bladder should be considered in patients presenting with an acute abdomen in a relatively stable condition and blood biochemistry showing a disproportionately elevated urea and creatinine

Hematuria and an elevated level of blood urea nitrogen may help to diagnose a rupture of the urinary bladder in laboratory examinations.

腹腔内液貯留のdensity

  • 単純腹水、腸液:0~30HU
  • 乳糜腹水、尿:0HU
  • Biloma(血液を含まない,感染していない):20HU以下
  • 血液: 30~45HU(凝血塊は50以上)

Gore RM, Gore MD. Ascites and Peritoneal Fluid Collections.In:Textbook of Gastrointestinal Radiology.2nd Ed,W.B.Saunders,Philadelphia.1969-1979, 2000.

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日本放射線科学会の必須講習会eラーニング:医療の質(診断)を受講しました

医療の質(診断):2013年11月1日~2014年1月31日の日程で受講できます。

ちょうど遠隔画像診断や病院内のシステム構築についての講義でした。得意分野というか、実際に業務として行っていることですので、ちょっと退屈でした。

こういうのは法律や物理とかとおんなじで、実際やらないとよくわからないのではないかなと思います。

自分が一年目のときに、いくら本を読んでも実感することはできないと思って、勉強するつもりでOSSでシステムを組みだしたのがいまに繋がっています。

あと、3Dのワークステーションも絶対自分でいじった方がいいと思います。頭の中で3Dを構築しているのでいらないと豪語している先生もいましたが、仮にできたとしても頭の中を人には見せれません。持論を説得力を持って他人に説明する為にも使いこなせるといいと思います。

fuyu59

遠隔画像診断した疾患;浸透圧性髄鞘崩壊症(osmotic myelinolysis;OM)

  • 好発年齢、性差はない。
  • 低Na血症の急速補正により、Osmotic Myelinolysis(OM)が発症することは広く知られている。
  • Central Pontine Myelinolysis(CPM):橋中心に病変を認めるもの。
  • Extrapontine Myelinolysis(EPM):それ以外の部位に病変を認めるもの。
  • 病変はCTでは等から低吸収域、MRIではT1WIで低信号域、T2WI、FLAIRで高信号域を左右対称性に認める。
  • OMは電解質異常、慢性アルコール中毒、栄養不良等、慢性的な衰弱状態などでみられる脱髄性疾患である。
  • 多くは低Na血症の急速補正により発生するが、その背景に、低栄養や糖尿病、慢性腎不全、肝不全などを有する。

発生機序

発生機序については種々の説があり、

  1. 低Na血症に伴う浮腫による圧迫により脱髄が起こるとする説
  2. 浸透圧負荷による血管内皮細胞の障害とそれに引き続き起こる髄鞘障害因子の放出、並びに血液脳関門での血管透過性亢進による浮腫が原因とする説
  3. 灰白質が周囲のOligodendroglial Cellから栄養分を奪い、その結果、脱髄が起こるとする説が考えられている
  • OMの好発部位は橋、大脳基底核、視床、外包、尾状核、中脳、灰白質白質移行部である。
  • 病理学的には灰白質の中を細い束、ないし単独で走行する有髄線維の髄鞘が選択的に侵され、神経細胞、軸索、小血管は比較的保たれる。