遠隔画像診断した症例:硬膜動静脈瘻(Dural arteriovenous fistula)


  • 先天的な血管奇形ではなく,硬膜に後天的に生じる
  • 外傷後に発生するものもあるが,多くは原因不明の特発性
  • 中高年女性に好発する.
  • Interestingly, cranial DAVF are more commonly diagnosed in women over the age of 40 years while spinal DAVF are more commonly diagnosed in men over the age of 40 years.

硬膜動静脈瘻の発生機序

  • 先行する静脈洞血栓症が重要な役割を果たしている
  • 静脈洞が血栓で閉塞すると,閉塞部の硬膜を栄養している動脈末梢枝の内圧が上昇し,静脈洞内へ短絡が形成される可能性がある.
  • When a venous sinus blocks off for whatever reason, the brain can try to compensate by moving venous blood across other parallel or collateral pathways. In this process, however, a fistula may form, representing an abnormal collateral pathway to drain blood away from the brain.

硬膜動静脈瘻の発生部位

  • 脊柱管内を含め,硬膜の存在するあらゆる部位に発生する
  • 横~S状静脈洞に最も好発し,次いで海綿静脈洞に多く見られる.

硬膜動静脈瘻の臨床症状

  • 発生部位によってはさまざま
  • 初期には耳鳴や眼球結膜充血.
  • 皮質静脈への逆流がある例では出血や静脈性梗塞の危険性が高く,痙攣,高次脳機能障害,意識障害などをみることがある.

Cognard分類

AVF

  • Type Iは臨床的に問題にならないが,経過を追うとtype IIa+bなどへ変化することが知られている.
  • 塞栓術などの治療後に他部位に生じることもあり,自然治癒例も見られる.

硬膜動静脈瘻のMRI所見

  • 静脈洞内に限局している場合には,T2強調像で異常を指摘できないことが多い.
  • 皮質静脈への逆流が生じると,脳溝内に拡張した静脈を指摘できる場合がある.
  • 静脈うっ滞によって細胞外性浮腫や静脈性梗塞が生じると,T2強調像では高信号で,DWIではADC値が上昇した病変が見られる.
  • 浮腫の範囲は一般的に広範囲.
  • 皮質下出血を合併する.

画像検査の進め方

  • 皮質静脈への逆流がない症例ではルーチンMRIでの診断は困難である.T2強調像にて脳溝内に拡張した静脈を指摘できた場合には,
  • 通常の3D-TOF法によるMRAを追加して,静脈洞内の異常信号と硬膜動脈枝の拡張を確認して診断がほぼ確定できる
  • 造影はあえて必要ないが,造影を行う場合にはMR-DSAを施行すれば,おおまかな血行動態を知ることができる.
  • MRvenography(MRV)も静脈系の血行動態の診断の参考になる.
  • CTやCTAを追加する意義は小さい.
  • 最終的には選択的脳血管造影が必要である.

How is a dural arteriovenous fistula (DAVF) treated?

  • 開頭手術
  • 血管内治療

This process is known as embolization.

Sometimes, embolization is used alone to obliterate the fistula, or it may be used as a helpful additional option prior to open surgery, to help shut down as much of the fistula as possible prior to the operation.

Note that radiation techniques including stereotactic radiosurgery (SRS) have not been proven to be helpful in the treatment of DAVF, but they have been shown to be helpful in AVM treatment ( take me to the section on AVM now).