タグ別アーカイブ: 小腸悪性リンパ腫

fuyu59

遠隔画像診断した疾患:小腸悪性リンパ腫(Primary Malignant Lymphoma of the Ileum)

  • わが国ではそのほとんどがBリンパ球性
  • 男性に多い(2.2:1)
  • 好発年齢は60歳代
  • 小腸で最も多い悪性腫瘍。胃に次いで多い。
  • 穿孔、腸重積、腸閉塞などの急性腹症の形で発症。
  • 予後不良。
  • 消化管部位別の発生頻度は、胃50~65%、小腸20%、大腸10~15%
  • 小腸ではPeyer板の存在する回腸末端が好発部位であり約9割を占める。

消化管原発の悪性リンパ腫(Dawsonの診断基準)

  1. 表在性リンパ節を触れない
  2. 胸部X線にて縦隔リンパ節の腫大がない
  3. 末梢血液で白血球数と分類が正常
  4. 消化管病変が主体で、転移があっても所属リンパ節のみ
  5. 肝、脾臓にリンパ腫がない

肉眼的分類法(Woodの分類法)

  1. 動脈瘤型(aneurysmalform):粘膜下で広がり、壁肥厚した管状の分節を形成し、粘膜は腫脹する。進行すると筋層と自律神経叢に浸潤、破壊し動脈瘤様に拡張する。
  2. 狭窄型〔constrictive form):腸壁浸潤が癌様に、短い分節に起こり狭窄を生ずる。最も少ないtype。
  3. ポリープ型〔polypoid[nodular}form〕:主に粘膜下で浸潤増殖し、腸管内腔に数センチのポリープ様結節を形成し、腸重積を起こす。