fuyu59

遠隔画像診断した症例;子宮筋腫の赤色変性(Red degeneration of uterine leiomyoma)


子宮筋腫の変性

ヒアリン変性;大きい筋腫の場合、内部の血流が低下し、ヒアリン変性をきたすことがある
石灰化;閉経後によく見られ、筋腫にカルシウムが沈着する。
浮腫
粘液性変性
嚢胞変性
赤色変性

特殊型

1) cellular leiomyoma (富細胞平滑筋腫)
2) epithelioid leiomyoma (類上皮平滑筋腫)
3) bizarre leiomyoma (変形平滑筋腫)
4) lipoleiomyoma (脂肪平滑筋腫)

子宮筋腫赤色変性

腫瘤辺縁の静脈血栓とされる血行障害による出血性梗塞・壊死が病態の本態
その名の通り、肉眼像で割面が暗赤色を呈することが特徴。
妊娠中に子宮の増大に伴い生じて急性腹症として発症することが多い。出産後や中絶後にも認められ、経口避妊薬の服用もリスクファクター。自分が経験したことがあるのはすべて、妊娠に関連するものです。

症状は疼痛、圧痛、悪心嘔吐。
NSAIDSによる保存的療法で改善することが多いが、症状が強い場合は手術。
感染の合併が多い。感染経路は主として内膜からの感染であり、 粘膜下筋腫に起こることが多い。

炎症の波及により流産の原因になることもある。その際、解剖学的な頸管無力症の評価してあげると、主治医に喜ばれる(頸管長の測定)

子宮筋腫の赤色変性の画像所見
基本的にT2強調像で真っ黒でない筋腫は良性とは言い切れない。
赤色変性は出血壊死を反映し、T2強調像では内部は不均一な信号を呈する。
T1 強調像では全体が高信号に描出され、辺縁部がより高信号で内部に行くに連れて薄まっていく所見は特徴的。
T1強調像で高信号だったり。T2強調像で低信号、SWIやT2*強調像で低信号に血栓自体が描出できるとしている文献もある
出血壊死なので造影によって造影されない。もともとT1強調像で高信号なので、Dynamic studyをしたほう良い。subtractionをすればだれでも分かる画像になる。