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遠隔画像診断した症例:副骨(accessory ossicle)と種子骨(sesamoid bone)


  • 副骨:発達段階の正常変異。主骨の骨化中心から発生した二次骨化中心として出現。
    主骨の近傍もしくは、やや離れる。裂離骨折との鑑別が問題となりやすい。
  • 種子骨:5-10mmの円形から楕円形の小骨で、固有の骨化中心から発生。種子骨は近傍の靭帯内にある。症状を呈する頻度は副骨よりも低い。
  • 人口の約3%で足関節周囲に複数の副骨や穂子骨が同定される。

外脛骨

  • 最も頻度が高いのは外脛骨(4~21%)で舟状骨の内側に見られる。両側のことが多い

三角骨

  • 距骨背側部の骨化は8~13歳で開始し、約1 年で癒合が完了する。
  • 5-10%の頻度で分離したままの状態となり、 三角骨(os trigonwn)とよばれる。
  • 繰り返す背屈運動によるimpingementが原因で痛みが生じることがある(足関節後方インピンジメント症候群)
  • 定義では三角骨に限らず、足関節後方に存在する骨・軟骨組織がインピンジメントすることで生じる疼痛や可動域制限を引き起こす症候群。
  • サッカー選手やバスケットボール選手、バレエダンサーに多い(クラシックバレエが多い)
  • 裂離骨折とのは三角骨は通常円形もしくは楕円形であり、骨折時にみられる距骨外側結節と
    の関節側の不整像がみられない点が鑑別のポイント。(骨皮質のあるなしも)
  • テーピングや包帯などで足関節の底屈を制限することにより症状が改善することが多いが、再発を繰り返すなど慢性的経過を呈するものではope

外果の二次骨化中心の癒合不全

  • 外果の二次骨化中心は生後1年ほどで出現。この二次骨化中心の癒合不全はos subfibulare
    とよばれる。前距腓靭帯の付着部であるので、大半に症状をきたしATFL断裂の頻度が高い。

自分が今回経験したものは、三角骨でした。臨床からは剥離骨折疑いで依頼を頂きました。